「三あ」の精神


 先週の雑感:「違いを認識する」に,I様からメッセージをいただいた.

※I様のメッセージ

 『民族性が違うのだから,と諦めればその先はない.違いを認め,共通点を見出す.その先に解決策があるはずだ』・・・この言葉に共感を覚えます。そうですよね、諦めたらそこで終わりなんですから。小生は、あせらず、あわてず、あきらめずの『3あ』の精神で改善をやってきました。時間はかかりますが、強い情熱と信念があれば大丈夫です。

「三あ」の精神を,私も再認識しないといけないと気付いた.

最近,日系顧客に「5Sが良くなってきた」といわれ喜んでいるいる香港人経営者の工場に指導に行った.
しかし典型的な「見せ掛けの5S」だ.きれいにしてあっても,機械の後ろは油漏れで汚れている.綺麗にする場所を間違えているのだ.

こういう人に「5Sをもう一度やり直し」といいにくくて(笑)「作業者も参加して清掃点検をしましょう」と指導した.

今の彼らが到達している位置を曖昧にし,ゴールを明確にしなかった.
彼らは,一度指導をしただけでもう自分たちで出来ると思ったようだ.
当然こちらは,次回以降の指導計画を準備していたが,次回の訪問日程を決めようとすると言葉を,濁されてしまった(苦笑)

今回は私の方に「あせり」と「あわて」が出てしまったようだ.
「清掃点検」の次にやらなければならないステップがいくつもあったのだが,これでは「あきらめず」のところには行けないかもしれない.


このコラムは、2010年10月4日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第173号に掲載した記事です。

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